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| エステに関する被害例 |
Yはチラシで『キャンペーン期間中!今なら脱毛の無料体験を受けられます』という広告を見たので無料ならいいかという軽い気持ちでAエステティックサロンに出かけました。
Aエステサロンでは店員Bから、脱毛施術を受けている間にもいろいろな話をされました。そして、Bから『あなたにピッタリの化粧品を用意してあるの』と言われました。しかし、Yは無料体験だからこそAエステに来たので、はじめのうちは店員Bからの化粧品の売り込みも断っていました。施術も終わったのでYはお店を出て帰ろうとしましたが、店員Bの強引な引き止めにあって帰してもらえませんでした。Yは、Bに『クレジットにすれば月々の支払いも少しなのでそんな負担にならないわよ。』などと執拗に勧誘され、とても契約しないでは帰れる雰囲気ではなくなってしまい、半ば強引に化粧品を買わされてしまいました。Yはそのときに店員Bから差し出された契約書はエステを受ける契約書であると思い、当然この化粧品もエステのときに使うものなのだろうと思い署名・押印しました。支払いは店員Bに言われたとおりクレジットによる分割払いにしました。
そして、帰りに店員BからAエステのパンフレットと一緒にチケットを渡されました。家に帰ってそのチケットをよく見てみると、そのチケットにはエステ無料体験チケットと書かれていました。このときになってはじめて、Yは自分の契約がエステを受ける契約ではなく化粧品の売買契約だということに気づきました。いくらエステの無料体験のチケットが付いているとはいえ、化粧品の代金としてはとても高額なため、Yはこの化粧品の売買契約を取り消したいのですが、どうすればよいのでしょうか? |
| 対処法 |
今回のケースの場合Aはチラシを見てAエステティックサロンの営業所に行ったのであり、Aサロンの本当の目的はYに化粧品を買わせることです。こういった場合にも特定商取引法の訪問販売に該当しますので、Aは法定契約書面の受領日から8日以内であればクーリングオフをすることができます。
また、仮に訪問販売に該当しないケースでも、Yは化粧品の売買契約を締結していますが、この化粧品代が市場価格と比べて不当に高額な場合は、化粧品代にエステの利用料が含まれているものと考えられますので、形式的には化粧品の売買契約を結んだとしていても、実質的にはエステの利用契約と化粧品の売買契約の混合契約であるとして特定商取引法の特定継続的役務提供契約(契約期間が1ヶ月を超え契約金額が5万円を超える場合)に該当し、Yは法定契約書面を受領した日から8日以内ならクーリングオフをすることができます。
さらに、今回の場合では明らかではありませんが、化粧品の品質やその効能について虚偽の説明をしていた場合には、契約の目的となるものの質、その他の内容に虚偽の説明があるとして消費者契約法4条1項1号の不実告知に該当するのでYがBの説明が嘘であると気づいたときから6ヶ月以内であれば契約を取り消すことができます。
またYは帰ろうとお店から出ようとしたにもかかわらず、店員Bの強引な勧誘により契約を締結させられてますので、同法4条3項2号の監禁にも該当することになるのでAエステと契約してから6ヶ月以内であれば契約を取り消すことができます。いずれの場合にも速やかに内容証明による解約手続を行うのがよいでしょう。
さらに、Yは当初より化粧品の売買契約をしているとの認識はなくエステの利用契約をしていると思い込んでいるので、そもそも契約自体が不成立であると主張できるでしょう。契約が成立するためには申込みに対する承諾という両当事者の意思の合致が必要になりますが、本ケースの場合はそれがないからです。さらに民法上の錯誤による無効を主張する余地もあるでしょう。 |
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| 化粧品に関する被害例 |
先日、Yが道を歩いていると、突然勧誘員と思われるA社の営業員Bに呼び止められました。Bは、『最近お肌の調子はどうですか?一度当社に来て頂けたらあなたにピッタリの化粧品を作ってあげられますよ。』などとYに話しかけてきました。ちょうどその頃Yは、仕事のストレスもあってお肌の調子が良くなくて悩んでいたのでBについて行くことにしました。
YはA社の営業所に連れていかれ、そこでBから『今から当社の最新式診断機を使ってあなたのお肌の状態をチェックしてあなたに一番適した化粧品を調合しますから。必ず綺麗になりますよ!』と言われました。値段は市販の化粧品よりかなり高かったのですが、オーダーメイドだしこれで綺麗になるなら、と思いYは契約書にサインしました。
しかし、後日送られてきた化粧品を使ってみると全く効果がないばかりか以前よりお肌の調子が悪くなり、湿疹のようなものが出てきました。そこで、YはA社とのこの化粧品の購入契約を取消したいと思っているのですがかのうでしょうか? |
| 対処法 |
今回のケースのように、勧誘員などに道路で呼び止められて営業所に連れて行かれて契約をさせられてしまう商法をキャッチセールスといいます。これも特定商取引法の訪問販売に該当し、化粧品は同法の指定商品に含まれますので法定契約書面の受領日から8日以内であればクーリングオフができますので、期間内であれば速やかに内容証明による解約手続を行えばよいでしょう。
ただ、今回の場合にYは化粧品を使用してしまっているため、クーリングオフができるのかどうかが問題になります。原則的には、消費者は購入した商品を使用・消費してもクーリングオフは可能です。事業者の中には、『商品を使用したのでクーリングオフは認められない』という態度をとることがしばしば見受けられますがこれはクーリングオフ妨害のためです。
しかし特定商取引法では特に使用・消費すると価額が著しく減少するおそれがあるとして指定消耗品を別途定めており化粧品はこれに含まれます。しかし、この場合でも契約書面の中で『この商品を使用するとクーリングオフができなくなります』旨の記載が必要です。したがって、今回のケースの場合も契約書にその旨が書かれており且つ8日間を経過している場合はクーリングオフはできないことになってしまいます。
しかし、今回の場合はクーリングオフ以外にも契約を解除する方法として以下の4つの方法が考えられます。
| 1 |
消費者契約法の不実告知による取消し |
2 |
民法の詐欺による取消し |
| 3 |
債務不履行による解除・損害賠償請求 |
4 |
製造物責任法による損害賠償請求 |
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1. の消費者契約法を考えますと、本ケースの場合B社は『あなたのお肌にピッタリの化粧品を作ります』と言っているのでYの肌に合わせて化粧品の調合作業を行うことが契約の債務であるといえ、値段が市場の化粧品に比べて高いのもこの調合作業のためと思われます。よって、今回の契約は単なる化粧品の売買契約ではなくYのお肌に合った化粧品を調合するという部分までが契約内容に含まれていたものと思われます。したがって、もしB社が化粧品の調合作業を全く行っていなかったかあるいは、一応はYに合った化粧品の調合作業はしたが客観的にみてB社の技術・設備が各人の肌に合わせて化粧品を調合できるようなレベルに達していない場合は、B社の勧誘員Aの説明は『Yの肌に合わせた調合』という契約内容に反しているので消費者契約法4条1項1号の不実告知に該当しYがBの説明が嘘であると気づいたときから6ヶ月以内であれば契約を取消すことができるでしょう。
また、上記のような場合はAの詐欺による取消しの主張も可能と思われますが、@の消費者契約法による取消しのほうが簡単でしょう。
実際にB社の技術水準が化粧品を調合するレベルにあった場合でも、Yの肌に合った化粧品を作れなかった場合は契約内容である債務を履行できていないわけですから、YはBの債務不履行責任による解除(民法541条)・損害賠償(同法415条)を主張することも可能でしょう。
さらに、今回のケースではYの肌はB社の化粧品を使用した結果、かえって以前よりも状態が悪くなっていますが、もしB社の化粧品が『通常有すべき安全性を欠いていた』ものといえる場合にはCの製造物責任法(PL法)による損害賠償請求も可能でしょう。いずれにせよ速やかに内容証明による解約手続を行うのがよいでしょう。 |
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| 避妊薬に関する被害例 |
先日、Yが買い物に出かけようと支度をしていると、A薬品会社の販売員Bが訪問してきて『避妊薬のキャンペーン期間中です。今なら通常の半額ですよ!』と言いました。Yは『買い物に行きますので・・・』と断りましたが、Bは『計画的な出産には避妊薬は絶対必要です!キャンペーンは今月までで来月から値上がりします。』などとしつこく勧誘してきてなかなか帰ってくれませんでした。そのうちに、気の弱いYは、半ば強引に避妊薬30ケースを購入させられてしまいました。
その日の夜、夫に今日の話を話すと『一度にこんなに買ってどうする!聞いたこともない会社だし、万が一副作用でもあったらどうするんだ。キャンセルしろ!!』と怒られてしまいました。避妊薬にも有効期限があり、とてもじゃないけど期限内に使いきれるとは思いません。そこで、Yは夫の言うとおりA社との契約をキャンセルしたいのですがどうしたらよいのでしょうか? |
| 対処法 |
今回のケースの場合Bは、Y宅に訪問してきてますので特定商取引法の訪問販売によりクーリングオフができそうですが、同法では指定商品制を採用しており『避妊薬』はその中に入っていません。
そもそも、避妊薬は医療品として薬事法の適用を受けます。同法によれば医薬品については販売業の許可を受けていなければ販売が禁止され(薬事法24条)、販売方法についても原則的に店舗による販売しか認められていません。例外的に富山の薬売りのような配置販売をする業者だけが、配置の方法でのみ各家庭を訪問して販売できることになっています(同法37条)。したがって、販売員Bの行為は上記の薬事法に違反している可能性が高く公序良俗違反による契約の無効を主張できると思います。さらに、上記の販売方法に違反した場合には2年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられています(同法85条)。このような販売業者の場合、医薬品の販売業の許可自体を受けていない可能性が高いでしょう。その場合は3年以下の懲役または200万円以下の罰金が課されます。今後同じような被害者を出さないためにも警察に通報したほうがよいでしょう。
また、販売員BはYが『買い物に行きますので・・・』と言ったにもかかわらずしつこく勧誘を続けました。この行為は消費者契約法4条3項1号が定める『当該事業者に対し、当該消費者がその住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないこと』に該当します。同法が規定する『退去して欲しい旨の意思表示』とは『帰って下さい。』というような直接的な表現にとどまらず『これから出かけますので・・・』などど時間的余裕のないことを告げた場合や『必要ありません』などど、契約をする意思がないことを告げた場合や、口でハッキリと言わなくてもその態度から帰ってもらいたい又は契約するつもりがない旨をアピールした間接的な表現の場合も含まれます。よって、今回の場合も同法の不退去に該当すると言え契約をした日から6ヶ月以内であればYは、A社との契約を取り消せますので内容証明による解約を手続を速やかに行うのがよいでしょう。 |
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